探偵業は届出制
「探偵業の業務の適正化に関する法律」(探偵業法)にもとづき、探偵業を営もうとする者は、営業を開始する日の前日までに、営業所の所在地を管轄する公安委員会に届出をしなければなりません。警備業とは異なり、探偵業は許可制でも認定制でもなく届出制です。ただし、届出をせずに営業したり、虚偽の届出をしたりすると罰則の対象になります。
届出ができない場合(欠格事由)
- 成年被後見人・被保佐人、破産手続中で復権を得ない者
- 禁錮以上の刑や、探偵業法の規定により罰金刑に処せられ、刑の執行を終えてから一定期間を経過しない者
- 住居の定まらない者
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員、またはこれに該当しなくなった日から一定期間を経過しない者
- 営業について成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(一定の例外を除く)
- 法人の場合、役員のうちに上記に該当する者があるとき
届出の流れ
- 届出書類の準備:探偵業開始届出書のほか、住民票の写し、営業の方法を記載した書類、誓約書、法人の場合は定款・登記事項証明書・役員全員の住民票などを準備します。
- 管轄警察署への提出:営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課に届出書類を提出します。管轄警察署は警察署一覧・検索ページから確認できます。
- 届出証明書の交付:届出が受理されると、探偵業届出証明書が交付されます。証明書は営業所に備え付け、依頼者から求められたときは提示する必要があります。
営業を始めた後の主な義務
| 探偵業務取扱主任者の配置 | 営業所ごとに、探偵業務取扱主任者を1名以上配置する必要があります。 |
|---|---|
| 契約前の書面交付 | 依頼者と契約を結ぶ前に、調査の内容や料金などを記載した重要事項説明書を交付し、説明する義務があります。 |
| 契約後の書面交付 | 契約を締結したときは、契約内容を記載した書面を依頼者に交付する義務があります。 |
| 秘密の保持 | 業務上知り得た秘密を漏らしてはならないという守秘義務が課されています。 |
| 名簿の備え付け | 業務日誌や契約に関する書類などを一定期間保存する義務があります。 |
ポイント:探偵業は「調査対象者のプライバシーに立ち入る」性質上、業務の適正化のための規制が細かく定められています。届出だけで終わらせず、契約書面のひな形や重要事項説明書を事前に整えておくと、開業後の運用がスムーズです。
調査対象の目的外利用は禁止:探偵業法は、探偵業務で得た情報を、依頼の目的の範囲を超えて使用したり、他人の権利利益を侵害する行為の依頼を受けて調査したりすることを禁じています。犯罪行為やストーカー行為につながる調査を請け負うことのないよう、業務の適正な範囲を十分に理解しておく必要があります。